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2019年度「学生モニター」によるヒアリングを実施

2020.03.31

教育開発支援機構では,学部教育についての学生の皆さんの様々なニーズを発見するため,「学生モニター制度」によるヒアリングを実施しています。
 
ホームページ・掲示板での公募に応募した学生の中から,学科,学年等のバランスを考慮して106名の学生モニターが選ばれ,2019年11月1日〜2019年12月10日の期間で座談会形式によるヒアリングが行われました。今年度は,法学部・文学部・経済学部・社会学部・経営学部・国際文化学部・人間環境学部・現代福祉学部・情報科学部・キャリアデザイン学部・生命科学部・グローバル教養学部・スポーツ健康学部の計13学部での実施に加え,教育開発支援機構として主に「市ヶ谷教養教育のカリキュラム内容,学修方法,学修支援について」のヒアリングを市ヶ谷キャンパスにて実施しました。
 
学生モニターからは授業運営の方法やカリキュラムについての様々な意見や要望をいただきました。ご協力いただいた学生モニターの皆さん,ありがとうございました。
 
ここで出された貴重な意見は,各学部での今後のカリキュラム改革等に生かしていきます。出された意見に対する各学部等の対応の一部を紹介します。
 
●法学部(法律学科)
モニター内容:
1.学部の3つのポリシーについて
2.初年次教育について
・法学入門演習に内容について
・講義型の法学入門が前期,演習型の法学入門演習が後期という配置の適否について
・1年次開講の憲法・民法・刑法の内容や改善点,入門講義との同時並行履修についての感想など
・来年度に設置される法曹コースに関連して,法曹を目指す学生にとってどのような講義・演習が望まれるか。
3.2年次教育について
・専門科目のうち主として六法科目の配当年次・学期について
・2年次から演習や少人数授業を行うことの適否について
4.3年次と4年次教育について
・3年生以上の専門科目の履修状況と意見
・法学部HP等で掲載されている「ガイドライン 型コース制」の活用状況などについて
・進路毎に履修科目や履修年次に違いがあった方がよいかどうかについて
 
今後の対応:
FDカリキュラム委員会で上記の学生の意見を踏まえて検討したうえで,必要な改善措置等を講じていく予定です。
 
対応策の実施時期
 来年度以降,早期の対策が講じられるものから順次実施していく予定です。
 
●文学部
モニター内容:
・文学部の教育目標と3つのポリシーについて
・学修成果の把握方法について(授業を通じてどのようなときに成長を感じたか,またそれを教員側が評価する方法について)
・教員からのフィードバックの効果的な方法について
・リアクションペーパーの活用方法について
今後の対応:
1. 教育目標と3つのポリシーについて,文学部HPや文学部案内での掲載方法等を検討する。
2. 教育目標と2つのポリシー(カリキュラム・ポリシーとディプロマ・ポリシー)について,今後も,入学時や進級時のオリエンテーションをはじめ,各講義において説明・活用していく。
3.今後も文学部の専門教育を充実させていく。 
4.各授業において,例えば,よくできていたレポート事例を示すなど,具体的なコメントをしていくよう工夫を図る。 
5.リアクションペーパーの実施にあたっては,書く内容を明示し,書くための時間を用意し,提出されたものに対し,次回以降に対応していくよう努める。
6.レポートの課題を早めに明示するよう努める。
7.各学科において,基礎ゼミの内容について,再確認する。
8.授業改善アンケートで提出された意見について,真摯に対応していく。
9.講義の秩序を守ることは,学生のモチベーションや評価に繋がっていることが明らかになったので,今後も適切な講義運営を図っていく。
対応策の実施時期:
2020年1月29日(2019年度第9回文学部定例教授会)にて対応。
 
●経済学部
(1回目)
モニター内容:
・入門ゼミについて
・新カリキュラムについて
・3つのポリシーについて
・新GPA制度について
・数学について
・ゼミについて
・キャリア教育について
今後の対応:
今回寄せられた意見を学部教員間で共有するとともに,学習成果の可視化と分析を進めて今後の改善に活かしていきます。
 
(2回目)
モニター内容:
・語学(英語,第二外国語)について
・総合教育科目について
・スタディーアブロード(留学)について
・経済学部の3つのポリシーについて知っているか
・経済学部の3つのポリシーが学生に浸透しているか
 
●社会学部
(1回目)
モニター内容:
・専門演習での卒業論文執筆について
・社会学部の学習環境について
・社会学部が掲げる「3つのポリシー」について
今後の対応:
・就職活動時期の演習3の運営に関する工夫を教員間で共有する。
・『優秀卒論集』などの刊行物を活用し,高水準の研究への意識を高める。
・学生ニーズに柔軟に応えるために,既存店舗との情報共有を改善する。
・滞在型のキャンパスの可能性を具体的に検討する。
 
(2回目)
モニター内容:
・社会学部の新カリキュラムについて
・新カリキュラムでのコース選択,ゼミ選択について
・社会学部の学習環境について
・社会学が掲げる「3つのポリシー」について
今後の対応:
・語学カリキュラム改変の際に諸外国語中・上級科目の履修可能性向上を検討する。
・コース選択街談図の際に他コースとの違いについても説明する。
・「ゼミ紹介Weeks」への参加をさらに促進する。
・キャンパス内外の交通問題についての検討と改善を継続する。
 
●経営学部
モニター内容:
・法政大学経営学部の3つのポリシーについて
・法政大学経営学部の新カリキュラムの専門入門科目100番台について
・法政大学経営学部の新カリキュラムで選択必修化された入門外国語経営学について
・その他
 
今後の対応:
・3つのポリシーについては,来年度以降のパンフレットに掲載することを現在検討しています。
・入門外国語経営学の学科混合のクラス分けについては,来年度以降のクラス分けの在り方の中で検討し,改善に努めます。
 
 
●国際文化学部
モニター内容:
・国際文化学部の3つのポリシーについて
・入試制度についての感想
・学生に対する情報提供のあり方について
・カリキュラム全般について
・授業規模について
・SAについて
今後の対応:
・必要に応じて3つのポリシーの継続的な検討を行う予定である。
・情報提供の複線化を検討する。
・専門科目の開講年次について見直せるものがないかを検討する。
・今後もSAのあり方・問題点について随時検討を続けていく。
 
●人間環境学部
モニター内容:
学部教育/カリキュラム全般(以下は例示)
・コース制度
・選択必修科目(人間環境セミナーおよびフィールドスタディ)
・研究会
・基礎演習,人間環境学への招待
・研究会修了論文,コース修了論文
・語学授業
・多様な学生(留学生・社会人など)
・学生生活全般
・3つのポリシーについて
・国際化の取り組み,広報活動,その他
 
今後の対応:
・1〜2年生で,教養科目と専門科目をバランスよく選択し,学部の特徴である専門科目への円滑な導入と負担の軽減について,ガイダンス等でより積極的に説明していきます。また主に2年生以上に対して,卒業時に専門性を身に付けたとの実感を得て社会に生かしてもらうべく履修指導をさらに進めていきます。
・グローバル化に関して,単位上限内で誰でもSCOPE科目を履修できること,またぜひ挑戦してほしいことをガイダンスや日常の履修指導等で伝えていきます。
・社会人学生に関して,曜日時限によって取れない科目もあり,コースの縛りはない方がよいとのご意見がありましたが,2019年度から実施している社会人向けのRSP(リフレッシュ・ステージ・プログラム)では,より履修しやすいようにコース制をなくしています。また社会人編入生を含めて,学部のカリキュラムについてより理解を深められるよう,ガイダンスや個別相談などを通して取り組んでいきます。
・1年次春学期必修科目の「人間環境学への招待」については,引き続き講義内容や講義形式(参加型を取り入れるなど)に工夫をしていきます。
・キャリアチャレンジに多くの学生に参加いただくことを目指して,引き続きガイダンスや必修科目の中で発信するとともに,選択肢の拡大に向けて引き続き取り組んでいきます。
・AゼミとBゼミの違いや意義,さらにゼミに参加しなくても自分の目指す学びが実現できることについて,先入観を払拭し適切な理解が促進されるような説明を検討するとともに,ガイダンスや募集時の説明などを活用して,着実に取り組んでいきます。
 
対応策の実施時期:
 いずれの対応についても,現在進めている取り組みを継続するとともに,2020年度以降さらにこれを進めていく考えです。
 
●現代福祉学部
モニター内容:
 <共通の質問項目>
・現代福祉学部のディプロマポリシー・カリキュラムポリシー・アドミッションポリシーについて
・卒業所要単位について
・カリキュラムについて
・入試制度・入学時の学力について
・科目履修・各種授業科目について
・大学・学部の留学制度について  
・各種事務手続きについて
・学部棟の食堂やその他の施設・設備について
・多摩キャンパスの施設・設備,通学環境について
今後の対応:
 モニタリングで得られた意見や提案をもとに執行部会議・教務委員会で問題点の共有や
 改善のための具体策について検討し,今後の講義の運営やカリキュラム改編等に活かしていく。
対応策の実施時期:
 執行部会議・教務委員会での検討は既に行っており,それぞれの論点ごとに適切に対応し改善に向けて努めていく。
 
●情報科学部
モニター内容:
・ES講座をはじめとする就職支援についての要望
・2020年度から行うSAプログラムへの要望
・英語カリキュラムについての要望
・その他
今後の対応:
1.ES講座および就職支援について
就職セミナーについては,低学年も参加可能であることが周知されていないなど,セミナーについての情報がいきわたっていないことが考えられることから,セミナーについての情報を教授会でさらに共有し,多くの教員から情報が流れ,かつ,各教員が配慮できるように,教授会で議論とすることにした。
2. SAプログラムについて
まずは新規に行われる来年度のプログラムをしっかり開催し,その上で,何かできることはあるか模索していきたい。
3.英語カリキュラムへの要望
数年後に行われるカリキュラム改変で,カリキュラムに関していただいた要望が実現できるように検討していきたい。なお,ERP受講については,ERP担当部署へ,学部の英語科目を開催している時間帯にERP科目を多く開講するよう要望を出した。自習用教材については来年度から変更する予定である。その中にはTOEFL対策の教材もあるので,その教材も含め,その活用については最大限活用できるよう,使用方法を考えたい。
4.その他
資格試験の参考書については,電子版が図書館においてあるので,それを学生の皆さんに周知することとした。また,学部図書室に情報処理技術者試験の参考書を設置した。学部図書室の貸出処理を,図書館内から呼び出しボタンを押すことで,1度で済むよう簡略化した。
 
対応策の実施時期:
1.  ES講座および就職支援について
12月の教授会で話し合いの場を持った。
2.SAプログラムについて
2020年4月にガイダンスを行い,同年8月実施に向けて進んでいきたい。
3.英語カリキュラムへの要望
ERPとの話し合いはすでに始めた。
自学自習用プログラムについては,検討をはじめており,2020年4月には新しい方針を打ち出したい。
カリキュラムについては,2021年度以降予定しているカリキュラム改変にむけて,検討を行いたい。
4.その他
1月に対応済。
 
●キャリアデザイン学部
モニター内容:
・1年次における科目選択
・2年次におけるゼミ選択
・2年次後半以降における科目選択の方針,実際
・今後,設置して欲しい科目,4年間を通じて学んだこと
 
今後の対応:
 モニタリングを通じて識別された課題については,学部のFD会議で議論するとともに,領域別の会議において問題点の解消に向けた議論を進める。
 
●生命科学部
モニター内容:
・学部の3つのポリシーについて
・生命科学部のカリキュラムおよびカリキュラムマップについて
・TA,チューター制度についての認知度・利用について
・プレースメントテスト,TOEIC-IPテストについて
・英語教育,情報教育,教養科目について
・研究室配属について
・入学前教育について
 
今後の対応:
 指摘事項について,専任教員間で情報を共有し,学科会議や高大連携委員会などで対応策を検討する。また,学生生活課にも連絡して,小金井学生委員会での議論を通じて改善を要望する。さらに,教養・専門教育連携委員会の場でも議論し,改善策を検討する。
対策実施時期:
 入学前の通信教育やプレースメントテスト,チューターおよびTA制度等については,月2回以上開催される学科会議や,年4回程度開催される高大連携委員会で検討する。また,英語教育をはじめとする教養教育に関しては,教養・専門教育連携委員会で検討する。
 
●グローバル教養学部
モニター内容:
・カリキュラム全般(必修・選択科目,講義の質,セレクション,ゼミ制度等について)
・3つのポリシー(アドミッション,カリキュラム,ディプロマ ポリシー)
・留学制度
・Global Open, ESOP, 他学部公開科目
・就職のサポートと卒業生組織
・その他
 
今後の対応:
 今後の対応: モニタリングで得られた意見は,学部教員全員で情報共有し,できる限り改善に活かします。
(1) 担当教員間でAcademic Skills Subjectsの内容に大きな差が生じないよう今後も留意
します。
(2) セレクションの必要性について,今後も学生に周知し理解を求めます。
(3) 派遣留学制度に関する要望を引き続き大学に働きかけるとともに,学部独自の留学制度(OAS)のコストパフォーマンスも検討します。
(4) GISのホームページ,ソーシャルメディア(Facebookなど)を通じて,3つのポリシーを学生に周知すると共に,入学オリエンテーションなどでも説明を行い,GISでの学びに役立てるよう指導していきます。
(5) GIS生を対象とした就職説明会を継続し,国外で働く卒業生との交流機会を設けられるよう検討します。
 
●スポーツ健康学部
モニター内容:
・本学部の3つのポリシーについて知っているか
・本学部の3つのポリシーが学生に浸透しているか
・諸語(第二外国語)について
・授業支援システムについて
・東京オリンピック・パラリンピックの関わり方について
・大学院への進学について
・その他
 
今後の対応:
 本学部の教育および施設に関する課題は学部内の教職員で共有し,対応できるものから改善を図りたい。多摩キャンパス全体の課題は本学部学生からの要望として他学部へ発信していきたい。
 
●教育開発支援機構(市ヶ谷)
モニター内容:
まず,ILAC執行部において,19項目の事前アンケートを作成し,それをあらかじめ,モニタリングする学生に送り,答えてもらった。
その回答を事前にILAC執行部で分析し,統計的処理を施したうえで,12月20日のモニタリングに臨んだ。
モニタリングの内容は多岐にわたるので,(詳細は別途添付の「「市ヶ谷教養教育のカリキュラム内容,学修方法,学修支援について」学生モニター 事前アンケート」および「事前アンケート回答結果一覧」を参照),ここでは主な項目のみを記す。
1.学年ごとの履修の方法,科目選択にあたって重視すること,履修計画はどのようにたてているか?その際の問題点など。
2. ILAC科目のカリキュラムの体系性や順次性への意識:100番台基盤科目,外国語科目,200番台リベラルアーツ科目,外国語科目,300番台総合科目,教養ゼミというナンバリングによって,内容が高度になっているが,このことを知っているか?意識しているか?
3. 順次性,体系性に応じた履修方法をとっているか?
4. カリキュラムツリー・マップを知っているか?わかりやすいか?
5. WEB掲示板,『履修の手引き』の活用について。
6. 卒業所要単位以上をとるか?ILAC科目を1年次で/1,2年次でまとめてとるか,4年間を通じてとるか?
7. 科目履修選択の基準について。
8. 履修して有意義だった科目,ILACにあればいいと思う科目,ILAC科目への注文
 
今後の対応:
 ILAC運営委員会,各分科会で学生の意見情報を共有し,2020年度をもって完成する新カリキュラムの課題点について(これはすでに別途,各分科会から意見集約している),モニター学生からいただいた意見の主要項目について,情報共有,確認,総合的検討,改善を行う。
具体的には,学部ガイダンス時におけるILACのカリキュラム・履修説明のスライド・説明書制作,および実施,各段階(番台)の科目群の名称検討,科目(群)と科目(群)のつながりがわかる工夫(ひもづけ),また図示による視覚化の検討(→カリキュラムマップ・ツリーの改訂も含む),科目タイトルの見直検討。
ツリーに関して視覚的理解が容易な形の追求。科目からレベルがわかるようにする方法の検討。
科目のリニューアル,あるいはスクラップ&ビルドの検討。0群の単位のあり方についての検討。
 
対応策の実施時期:
 2020年度に検討を開始する。
 


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